【ばたブログ】

広島市安佐南区東原にあるCLIQUE voice hair ディレクター 川端 真史のブログです。

美容室オーナーMさんと僕の物語。

お疲れ様です!川端です!

 

いつも【ばたブログ】をお読みいただきありがとうございます( ͡° ͜ʖ ͡°)

 

今日は長編小説風。

 

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【シーン1 24歳の頃】

 

「あんたに会いたいって美容師さんがいるんだけど会ってみる?」

 

と母に聞かれたのは

僕が東京でまだアシスタントをしていた頃なのでたぶん24歳くらい、

もうかれこれ10年くらい前の話だろうか。

 

母によると

母の髪の毛を切ってくださっているその美容師さんはMさんといい、なんと広島で3店舗の美容室を経営するオーナーさんとの事。

 

当時東京で働いていた僕はいつか地元広島に戻って美容師をしたいという夢があり、

広島のオーナーさんに会って話を聞くチャンスなど今回を逃すと今後はいつ来るかわからない!と思い、

即、二つ返事でオッケーしたことを覚えている。

 

僕はその頃、東京にある有名店と呼ばれる美容室で働いていて

母がそのことをMさんに話したら

『美容師でそのサロンで働くという事は、東大に入るよりも難しいことだ。素晴らしい!』

と、リップサービスで母を喜ばせてくれたという話を聞いたことがある。

 

親の反対を押し切って美容師になると地元広島を飛び出した僕にとって

Mさんのこの言葉で母が僕のことを少しでも認めてくれたことが、とても嬉しいことだった事は言うまでもない。

 

初めて会うMさんはとても陽気なおじさんで

Mさんは僕に広島の美容業界についての話を、

僕はMさんに東京のサロンの話をさせてもらい

Mさんのオススメの本を紹介してもらったり

アシスタントである僕が今何をしたら良いかを教えてもらったりした記憶がある。

 

その後も広島に帰省するたびに

ご飯をご馳走していただいたり

広島の若手美容師さんと食事をする機会を作ってくださったり

東京にいらした時は連絡をくださったりと

交流が続いていくことになるのであった。

 

 

 

 

 

【シーン2 26歳の頃】

 

僕は悩んでいた。

そして焦っていた。

 

有名店に入社して早3年が経とうとしているのに

スタイリストになれそうな気配が全くなかった。

同級生は皆スタイリストになっていたし

早いものは店長を任されているものもいた。

 

自分が頑張っていないことを棚に上げて

「このままこのサロンにいても将来がないのではないか?」

と不安に駆られた僕は

再びMさんのもとを訪れた。

 

「このままだといつスタイリストになれるか分かりませんし、

いつか広島に帰ってきたいと思っているのなら、このタイミングで広島に戻ってスタイリストになった方が夢への近道なのではないでしょうか?」

 

僕は正直期待していた。

『うちで働かないか?』

とMさんが誘ってくれるのではないか?と。

 

でもMさんのアドバイスは真逆のものだった。

 

『広島で働く美容師さんの中にも、東京で働いてみたい美容師さんがたくさんいる。

けど、家庭の事情だったり色々な事情で働けない人の方が多いんだよ。

入りたくても入れないサロンで川端くんは働いているんだ。

辞めるのはいつでも出来る。

もう少し頑張ってみてはどうか?』

 

僕はハッとした。

そうだった。

自ら憧れて、自分の意思で扉を叩いたサロンだったのに、

いつの間にか目の前の仕事に追われて

初心を忘れかけていた。

 

「僕、もう少し東京で頑張ってみます!」

Mさんは笑顔を浮かべ、店を出る僕の背中を見送ってくれた。

 

その後、東京に戻った僕はトップスタイリストのアシスタントに抜擢され

スタイリストへの階段を駆け上がっていくことになるのであった。

 

 

 

 

【シーン3 31歳の頃】

結婚し初めての子供が生まれてくるタイミングで広島で新しいチャレンジをする事を決意した僕は

再びMさんのもとを訪れた。

 

「僕、広島に帰ろうと思っています!」

 

満を辞しての広島への帰還。 

僕は今度こそMさんが

『よしわかった!うちのサロンに来い!』

と言ってくれるものだと思っていた。

 

というか、だからこそ目をかけてくれているのだという認識だった。

お客様の息子であるとはいえ

あかの他人である僕に対して

帰省のたびにご飯をご馳走してくださったり

時間を作ってくださるのは

いつか広島に帰ってきた時に自分のサロンに入ってくれる事を期待しているからだと。

 

しかしまたしてもMさんの返事は僕の思っていた言葉とは真逆のものだった。

 

『よし、わかった!そしたらワシが広島の美容師さんディーラーさんを紹介しよう!

その人達の話を聞いて今後の計画を立てたらいいし、もし入りたいサロンがあればワシに言ってくれたら紹介するから言いなさい(^^)』

 

そういってMさんは

広島で活躍されているオーナーさんや

広島の美容業界事情に詳しいディーラーさんを集めてくださり

僕が広島の美容業界の事を知るチャンスを、

広島の美容師さんとの繋がるチャンス作ってくださった。

 

紹介して頂いたオーナーさんは皆さん立派な方ばかりで、たくさんの学びを得ることが出来た。

独立するという考えしかなかった僕も

皆さんの話を聞く中で、広島のサロンで働く事をよりリアルに感じられるようになっていた。

それくらい素敵なサロンさんばかりだった。

 

そして東京に帰る新幹線の中。

 

僕は

今までのMさんとの事を振り返っていた。

 

いつも20歳も年下の自分のサロンのスタッフでもない僕の話に真剣に耳を傾けてくれたMさん。

きっと僕が違うサロンに就職しても

独立して成功しても

『よかったよかった(^^)おめでとう!』

と目を細めて喜んでくれるだろう。

 

ただ、僕は思った。

「僕は馬渡さんに与えてもらってばかりで

何も恩返し出来てないじゃないか。」

 

僕が広島でできること、

いや、したいことは

馬渡さんが20年間全力で作ってきたCLIQUEという会社を

これからもずっと続いていく会社にするためのお手伝いをすることじゃないのか?と。

 

それが馬渡さんが

長年、母と妹の髪の毛を切ってくれたこと、

僕にたくさんのことを教え与えてくれた事への

恩返しになるのではないか?

 

 

 

そして2週間後、

僕は再び広島の地を訪れた。

 

CLIQUEの一員になりたい!という相談を馬渡さんにするために。

 

 

 

 

【エピローグ】

 

CLIQUEの社員になり2年半という月日が経過しようとしている。

 

入社してからも

2度の病気での長期療養や

与えてもらってチャンスを生かせなかったり

一人張り切りすぎて周りが見えなくなったり

と、いまだに恩返しどころか与えてもらってばっかりだ。

 

でも僕は今、この環境で働ける事を嬉しく思っている。

自分に10年以上期待し続けてくれているオーナーのもとで働けているのだから。

 

 

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました( ͡° ͜ʖ ͡°)

 

Have a nice day!